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まなプラコモンズ

読み書きアセスメントを転換する—まなプラコモンズ 2026年8月

2026年8月19日(水)の夜、まなプラコモンズ「ICTによる読み書きサポート勉強会」の2026年度第5回を開催しました。今回のテーマは「読み書き評価の基礎」。9月から始まる「対話型読み書きアセスメント」シリーズの土台となる基礎編です。後半では、プリントにタイピングで書き込める新しい無料ウェブアプリ「かみなりノート」を紹介しました。相談センター、放課後等デイサービス、フリースクール、学習サポートの場など、各地で子どもと関わる方々が集まりました。


読み書き評価の基礎

◎ 読みのプロセスは複雑(今井むつみ著『学力喪失』より)
読みのプロセスは、文字の認識→単語→音への変換(低次の読み=デコーディング)→意味・文法との結びつけ→文章理解(高次の読み)という何段階もの過程です。「読めない」と一言で言っても、つまずきどころは子どもによって違います。ディスレクシア(読み書き障害)は定義上「文字と音の変換」の困難を指しますが、この部分はOCRや音声読み上げなどテクノロジーで補いやすい領域と言えるでしょう。。

◎ 流暢さと正確さ、そして「疲れやすさ」
読み書き評価の必須の視点は「スラスラできるか(流暢さ)」と「間違えずにできるか(正確さ)」の2点。参加者から出た「疲れやすさ」は指標として作りにくいからこそ、本人の主観を聞く・日常の様子を行動として記述することが大事になります。

◎ ディスクレパンシーモデル=「失敗を待つモデル」
知的能力と学力のギャップで説明する従来モデル(日本のLD診断の基本)は、差がはっきりするまで判定できず、支援が遅れがちです。検査の負荷も高く、評価されること自体が子どもの大きな不安になります。

◎ 支援から始める(RTIモデル)
支援を先に行い、その反応をもって評価する—発想を逆にするのがRTIモデルです。紙は文字の大きさもフォントも行間も調整できないメディアですが、タブレットなら「どういう状態だと読みやすいか・書きやすいか」を子どもに教えてもらえます。

◎ URAWSSの紹介
読み書き速度の検査として知られるURAWSSは、もともとこの「支援から始めるアセスメント」を広げるために開発されたツールです。URAWSSⅡには「問題文の代読」「書きの代替手段を試して比べる」という介入課題が組み込まれています。特別な資格・訓練は不要で、どなたでも購入できます(atacLab SHOP・基本セット2,337円税込)。

URAWSSの紹介スライド
URAWSS


新作ウェブアプリ「かみなりノート」

後半は、7月に紹介した3つの自作ウェブアプリ(ピタッとレンズ/とんとんリーダー/ひらがなキーボード)に続く新作、「かみなりノート」をデモをしながら紹介しました。

かみなりノート(プリントにタイピングで書き込めるノート)
https://kaminari-note.netlify.app

紙のプリントやワークシートをスキャンしたPDFに、キーボードで答えを書き込める無料ウェブアプリです。インストール不要・アカウント登録不要。Chromebook・Windows・Mac(Chromeブラウザ)で動き、拡張機能もアプリも制限されがちなGIGA端末のChromebookのために作りました。縦書きの教材には縦書きで入力でき、プリントの文字サイズに合わせて入力文字の大きさも自動調整されます。書いた内容は端末の中にだけ保存され、外部には送信されません。開いてすぐ「サンプルでためす」から、丸をつけるだけで書ける連絡帳のサンプルを体験できます。

かみなりノートの使い方スライド
かみなりノート——使い方は3ステップ

手書き機能は簡単な図形を書くなどの最小限にしぼっています。手書きができるなら紙でいいわけで、これは手書きが難しい子がタイピングで書くためのノートだからサクサクタイピングできることを重視しています。。使ってみたメンバーからは「パッと開ける軽さが切実に大事」「書きが苦手な子でも、タイピングはとてもできる子が多い。やる気が出そうな良いツール」という声が寄せられました。


今後の予定

次回のまなプラコモンズ(勉強会)は、9月19日(土)19:30〜21:00、「対話型読み書きアセスメント①
読みの流暢さ」を開催します。ここから数回にわたり、子どもと対話しながら進めるアセスメントをシリーズで扱っていきます。

【8月23日(日)10:00〜12:00】指導者のためのAI活用講座「生成AIと拓く、読み書きサポートのこれから」
オンライン(Zoom)/あとから配信あり(1ヶ月間)。まなプラキッズメンバーは無料、一般の方は3500円です。
お申し込み:https://0823aitoyomikaki.peatix.com/


まなプラコモンズとは

まなプラコモンズは、読み書きサポートに関わる支援者・教育者が月1回オンラインで集まり、現場の実践と知識を共有する場です。2024年4月から毎月継続して開催しています。参加者はフリースクール、発達相談室、放課後等デイサービス、特別支援学級、通級指導教室など、全国各地でさまざまな形で子どもたちと関わっています。

まなプラキッズプログラムの会員向けに開催しており、会員は毎回の録画アーカイブも視聴できます。

参加をご希望の方はこちらのページをご覧ください。

まなプラキッズプログラム